定年後再雇用制度の導入等に伴い、40~50代のミドル・シニア社員向けの研修を導入する企業が増えています。ここでは、多くの企業で採用されているミドル・シニアキャリア研修の内容や目的、期待できる効果などについて解説していきます。
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モチベーションアップ研修とは、ミドル・シニア社員のやる気やモチベーションを刺激するための研修を指します。とくにミドル・シニア社員は、年齢や環境の変化などによる「自信の喪失」「周囲からの期待度の低下」「疎外感」から、仕事への意欲が低下しがち。企業側はこれを放置せず、早めに手を打つ必要があります。
モチベーションアップ研修では、ミドル・シニア層がこれまでに培ってきた技術や知識の重要性と、それを後進に伝えていくことの大切さを理解してもらうことが第一。さらに、今後取り組むべきこと、目標などを明確に提示していく内容となっています。
「意識向上」を指すマインドアップ。マインドアップ研修とは、携わっている仕事で「自分自身が必要とされている」という意識と、「周囲からの期待」といった意識を認識し、各個人のポテンシャルを高めていくものです。
役職定年などで立場や待遇が変わるなど、モチベーションが低下しやすいミドル・シニア社員。新しい仕事やポジションにやりがいを見出せず、自分自身を卑下してしまう傾向が見られます。
マインドアップ研修では、こうした状況に前向きに対応できるよう、ミドル・シニア社員への期待や役割を明確化。どのような状況でも培ってきたスキルを発揮できるよう、ポジティブな思考を醸成していきます。
マネジメント研修とは、管理職やリーダーなど、チームメンバーを管理・運用する役職向けの研修。直接ミドル・シニア社員向けに行う研修とは異なりますが、彼らを管理する役職に向けた研修を行うのも効果的です。
ミドル・シニア社員がその知見や経験を業務に活用できるようにするには、それをマネジメントする管理職のマインド・スキルが欠かせません。ミドル・シニア層の意識をより深く知り、正しいマネジメント方法を身につけることは、彼らが活躍できる環境づくりにおおいに役立つでしょう。
キャリア自律とは、「変化する環境において自らのキャリア構築と学習を主体的かつ継続的に取り組むこと」を指します。キャリア自律度が高いとパフォーマンスやワーク・エンゲージメント、学習意欲が高くなるとともに、仕事の充実感や人生満足度も向上。他の部門や職務でも自らのスキルや経験が通用するようになり、組織の活性化に繋がります。
2021年に実施されたパーソル総合研究所「従業員のキャリア自律に関する定量調査」において、キャリア自律は20代をピークに40代にかけて下降、その後は横ばいの傾向がみられます。
だからこそ、40代のうちからキャリア自律の研修を行うことが肝要で、なるべく早い着手が組織変革に繋がっていくでしょう。
参照元:パーソル総合研究所(https://rc.persol-group.co.jp/thinktank/data/career_self-reliance.html)
会社の中核を担うべきミドル・シニア層が、以前よりもモチベーションが低下しているということは少なくありません。貴重なノウハウや知識、経験を持っている人材であり、こうしたミドル・シニアを引き上げることが、人的資本経営の促進にもつながっていくでしょう。
重要なのは、どういった目的のもと研修に投資するかです。パッケージ型で安価で提供している企業もあれば、ミドル・シニアを専門にカスタマイズした研修を行っている企業もあります。当サイトではミドル・シニア向けの研修を専門的に取り扱っている企業をご紹介していますので、ぜひ情報をチェックしてみてください。
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前提:「ミドルキャリア研修」とGoogleで検索して10ページまでに出てくる実際に「ミドル・シニア向け研修」を行っている企業42社を調査し、実績の掲載、講師を掲載している企業をピックアップ。
・社会人材コミュニケーションズ:依頼を受けた企業の課題によって研修内容のカスタマイズを行っている企業の中で年間の実績が最も多い企業
・インソース:パッケージ型の研修を行っている企業の中で年間の実績が最も多い企業
・リクルートマネジメントソリューションズ:マネジメント研修を行っている上場している企業の中で最も年間の実績が多い企業